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FalseIsland Eno.1620
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 author : 宝石商のグソー ×
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・前回(4日目)、コミュニティメッセージを誤爆していました。しかもモテ隊の。恥ずかしい

・戦闘中にカースなどの技が発動せず、やたら魅了ばかりしているので、呪術より魅惑のが合ってるのか?なんて考えていたのですが、ただ単純に通常戦闘の設定をカラのままにしていただけでした。自分の考えも合間って恥ずかしいばかりです。

・それから一番重要な事。お礼と謝罪です。
とぴ氏(449PL様)に頂いた絵のEnoが間違っていたということで、修正+もう一つアイコンをいただきました。ありがとうございます!しかしなんで自分も気が付かなかったんだろう?と思ったら、このブログの左上の表記を間違えていたからでした。
…とぴさん、Eno.1650のかなたさん、ごめんなさい。

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 author : 宝石商のグソー ×
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グソーは探索の合間合間に軽い休憩を何度も取る男である。
それは元来からののんびりとした気質のためでもあるのだが、もう一つ、グソーは人を見るのが好きな男であることが理由に挙げられる。行き交う人々を眺めながら、その装いや雰囲気、そこから読み取れる自らの知らない土地を想像するのが好きなのだ…というのは正しいのだが、単に道行く美しい女性を眺めるのが好きなのだった。
さてそのようなグソーにとって、ここはその点でも非常に魅力的な島である。一つの町や集落に留まっているとなると基本的な装いはその土地の風土伝承により皆一緒であるから、グソーはせいぜい一週間で居飽きてしまうのだが、この島はとにかく十人十色、多種多様、千差万別たる人々の坩堝であり、全く飽きることがない。加えて行き交う女性の姿は皆美しく魅力的で、グソーはひがな一日遺跡外で女性の姿を眺めていたために、肝心要の遺跡の探索を忘れてしまうほどであった。

以下はそんなグソーの目を特に強く惹きつけた女性達の姿である。
彼の第一印象と共に(率直な感想であるため該当する本人を不快にする表現もあることと思われるが、ご了承いただきたい)その名を記しておく。

 author : 宝石商のグソー ×
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歩行雑草と呼ばれているらしいそれを呪術でもって打ち負かすと、グソーはひとつ息をつき、膝を曲げずに屈み、足元のおいしそうな草を拾い上げた。グソーはそれを元から落ちていたものだと願いたくあったが、どうやら歩行雑草から抜け落ちたものらしい。何にせよ食糧の確保が充分でない今であるし、栄養価が高そうなおいしい草を捨て置く理由もない。
やれやれと軽く肩をならすグソーの元に、木陰に回って隠れていた子供が駆け寄ってきた。子供はどうやら本に夢中になっていたのか、危険が去ったと踏むや否や、大事そうに抱えた本の内容を、グソーに向けて楽しそうに話し出した。グソーはしばらくうんうんと笑顔でそれを聞いていたのだが、一向に話が終わりそうにない。しばらくしたところでグソーが笑顔のまま軽く片方の眉をあげると、子供ははっとして、照れた様子で話を止めた。そして改めての礼を言うと、ここから真っ直ぐ行ったところにショウタイがいるので気をつけて、と言い残して去っていった。

グソーはそのショウタイの存在をとくに気にすることもなく、のんびりした様子で探索を再開した。歩を進めるうちに、いつしかグソーの足元は草原から遺跡らしい床に変わり、潜む魔物の気配も変わったようである。
遺跡らしい壁も現れて、腰掛けやすそうな段差も見える。グソーは休憩するのに具合の良さそうな一角を見つけると、肩に背負った荷を降ろし、腰元に下げていた山羊の胃袋で出来た水筒を呷った。口元にこぼれた水を刺青のなされた左手の甲で拭いあげると、水筒を戻しながらその場にどっかりと胡坐をかきかき座り込んだ。
グソーは下ろした荷を胡坐をかいた足の上に引き寄せて、その中から荒っぽくごつごつとした麻布の包みを取り出した。グソーは慣れた手つきでそれを広げると、中にはまたごつごつとした麻布の包みが無数に入っており、丁寧に包まれたその麻布を取り払うと、未加工の鉱石がにぶい光を覗かせた。5、6ツの包みを開けたところで大きな傷がないことを確認し、グソーは包みをまた荷に閉まった。
グソーは次に紅色の羅紗布に包まれた箱を取り出すと、右手を水と塩で軽く清めてから蓋を開けた。箱の中にはやはり紅色のベルベット地が山の連なりのように敷き詰められており、その谷にはひしめくように色とりどりの宝石が埋め込まれている。グソーはやはりそれらに新しい傷がついていないことを確認すると箱を閉じようとしたのだが、ふと視線を手元から外すと、グソーの方を見つめている者がいることに気づいて手を止めた。

一人は凛とした、厳粛な雰囲気の女性である。グソーはそのすらりとした肢体や烏羽色の長髪、近寄りがたいような美貌に見覚えがあった。遺跡外で行き交う女性達を眺めていた中でも特に印象深く、いつものように声をかけようとしたのだが、その厳粛流麗な姿に軽率に声をかけることが躊躇われ、そうこうしているうちに人込みに見失っていたのだった。
もう一人はグソーと同じか、それよりもう少し年を食った男性である。服装の視覚効果も合間ってストンと縦に細いような印象のグソーとは違い、着込んだ服の上からでもその筋肉の隆起が見て取れるがっしりと逞しい体型で、ゆるく纏めた長髪が小粋な雰囲気だった。
グソーは二人の客ににっこりと微笑むと、閉じかけた宝石箱の蓋を開きなおして二人のほうへ回して見せたのだった。

 author : 宝石商のグソー ×
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島についてからの二日目は、行き交う女性たちを遺跡外でうっとりと眺めたり、酒場に足を運んでみたり、かがり火の焚かれた広場に迷い込んだり、喫煙所に行ってみたりしているうちに過ぎ去ってしまい、グソーは肝心要の遺跡の探索を始められなかった。
夜に酒を飲みながらよし明日こそはと意気込んで、三日目の朝、グソーは日の昇るのとほぼ同時に目覚め、沢の水で顔を洗い口を濯ぎ、髪と髭と服装とを正したところで、水に映りこんだ自分の姿にヨシと呟き(言っておくが、グソーは特にナルシズムに浸る人間ではない。ただ、身嗜みを人並みに気にする程度の普通の男である。しかしもちろん、女性と会う前はより念入りに容姿をチェックし、気合を入れるが)、魔方陣に足を乗せ、遺跡の内部に降り立ったのだった。

遺跡の中はまるで夢か幻かのような光景で、それはつまり、「遺跡の中」という単語から創造しうる印象の、例えば砂色の壁だとか、そこを這い伸びる蔓草だとか、朽ちた石像の物言いたげな侘しい姿だの、そういったものからかけ離れた、青い空、さわさわと風にそよぐ草原、遠目に見える山脈など――まったく想定外の光景なのだった。
グソーは小さな花の咲くさわやかな草原を、極々上機嫌で散策しだした。所々には木々の姿も伺えて、至極穏やかな午前の時間である。まったくここはどこの国の穏やかな丘かと、グソーは草笛を鳴らし遊びながらゆっくりと歩いた。少し首を回せば、グソーと同じように探索を進める冒険者の姿がちらほら見える。その中でまた美しい女性の姿など見かけると、グソーはぴいと草笛を吹いたりしてそちらの気を引いてみようなどと思って遊び遊びしていたが、ふと聞こえた子供の声で、グソーはそれを一旦止めて、眉を顰めてそちらを見た。

信じられない光景である。緑色の逞しい肉体を持つ何かが、今にも捕って食おうかといった具合に、じりじりと木の陰に隠れた子供に迫っているではないか。
グソーが何とかしようと思い立つそれよりも一瞬早く、その緑色がグソーを振り返った。そうして、ああなんと奇天烈な生き物だろう…とグソーがぽかんと口を開ける間もなく、一直線にグソーめがけて突進してくるではないか。
グソーは頬を引きつらせ半笑いしながら、左腕の服を捲りあげるのだった。

 author : 宝石商のグソー ×
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グソーは島に到着して、まずその招待客の多さに驚いた。
島の狭い船着場に次々と船がやって来ては、多種多様の井出達の人々がぞろぞろと降りてくる様子は圧巻である。
見れば訪れた招待客は人間だけではない様子で、獣人、エルフ、それらの混血、精霊のような存在まで、実に様々である。グソーの土地には人間外の異種族はあまり見られなかったので、言い方は悪いが、グソーはまるで動物園に来て夢中になった子供のように目を輝かせ、この不可思議な招待状に感謝した。
グソー自分と異なる文化を持つ者との交流が好きな男であったので、多種多様の土地の人々と交流出切るだろうことを考えると、うっとりと目を閉じた。さらにもしかすれば、彼らはグソーの生涯の友となるかもしれないのだ。グソーはそんな人々の群れに端から一人ずつ挨拶をして回りたいくらいであったが、さすがにそれは諦めた。

そして何より強くグソーの目を惹きつけるのは、美しい女性達の姿である。
剣士、魔道士、踊り子、白い肌、黒い肌、赤い髪、金の目、尖った耳や、獣のような尻尾…皆二つとない独自の美しさである。魅力的なオーラを活き活きと放ちながら遺跡へ向かう彼女達を、グソーは宝石を眺めるようにうっとりと眺めた。

グソーがこの島に来た目的は、宝玉を手にする事の他にもう二つあった。
一つは世界中から集まるであろう招待客達と、単に宝石商としてだけでない繋がりを築く事。
そしてもう一つは、グソーの心を強く惹きつける女性を見つけ、できれば妻として迎え入れる事だった。

グソーは妻と死に別れてから20年近くなる。その間にグソーは沢山の女性と関係を結びはしたものの、再び婚姻を誓い合うに至る女性とは出会えなかった。無論すべての女性が魅力的であったし、グソーを憎からず思っていたのだが、破綻した原因の9割が、グソーの恋をつまみ食いして歩くような性質――妻と死に別れ、その性質はより顕著になった――である。それに愛想を尽かす者もいれば、嫉妬に怒り狂ってグソーをうんざりさせる者もいた。
グソーはどんなに強く愛した相手であっても、一度関係が壊れてしまえば、向こうから再び歩み寄るのを待つのみで、決して追いかけようとしない男である。しかしながら、その間も浮ついた性質を抑える事はなく、次から次へと様々な女性に声をかけてしまうのだった。

つまりそんなグソーと番になれる女性とは、魅力的でありかつ鷹揚で、女好きのグソーを「さあ、そろそろ戻ってきなさい」などと逆に飼い慣らすような余裕のある女性であるが、40過ぎのやもめ男をそう扱える女性はなかなか見つかるはずもない。
しかしグソーは、このような不可思議な島への招待状を受け取り、無謀としか言えないような遺跡の探索をやってのけようという女性達の中にならば、彼の理想とする女性が一人くらいいるのでは…などと、楽観的に考えているのだった。

グソーは青い瞳を細めながら、そんな淡い期待で胸をいっぱいに膨らませた。そして情報や食糧の確保よりも先に、さっそく目に留まった女性に声をかけ始めるのだった。
(そして、その軽すぎる口ぶり手振りに、ことごとく誘いを却下されるのだった)

 author : 宝石商のグソー ×
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